これはわたしの考えですが、優れたエステティシャンとなるのに欠かせない能力/センスとはなにかといえば、注意力・繊細さであるといえるでしょう。技術ももちろん大切です。しかし技術は、まじめに時間をかけて磨いていけば、一人の職業美容家として恥ずかしくない程度のレベルに達することは可能でしょう。

それとともにいつも心がけているのが、お客様の言葉にならない言葉を読み取ること。

つまりボディランゲージですね。
例えば、施術中あおむけで腰が痛いとか、暑いとか、寒いとか、ちょっとした不快感で気になるんだけど施術の落ち度ではないし、なんとなく言い辛くてそのままにしてしまう。でも終わったあとの満足感は半減。 そんなご経験のある方はいらっしゃるのではないでしょうか。

しかし注意深いエステティシャンなら、必ずそういったときのお客様の変化に気付きます。ちょっと身体を動かされたり、呼吸の速さが変わったり。わたしたちエステティシャンは、お客様が出してくださるメッセージを受け取ってこそ、効果的な施術を行えるのではないかと考えます。

そういった意味で、わたしは施術中はかならずお客様のそばを離れません。マスクトリートメント中でも、パック中でも、ヘッドやフットマッサージをしたり、首筋や足を温めたり、何もしていなくても必ずおそばについています。なにか変化を感じれば、かならずお声をかけます。

私が「お客様と濃密な時間を」という言葉をつかうのはそういうニュアンスです。

とはいっても、ぴったり横にくっついてじぃーっと凝視しているわけではありませんので、怖がらないで下さいね(笑)
2012年、新たな年があけました。今年もこの手で、お客様の美しさをお手伝いできることに感謝しつつ。